エキサイトニュースでこんな記事をみつけた。
「太陽の船」でバイク転倒事故 [ 01月13日 06時12分 ]
デザイナーの山本寛斎氏(62)が監督・総指揮を務めるスーパーショー「太陽の船」の公開リハーサルが12 日、東京ドームで行われ、出演者が救急車で搬送される騒ぎがあった。搬送されたのはプロのライダーで、バイク8台による空中アクロバットで前方を飛んでい たバイクと接触。着地に失敗し、転倒した。
転倒後、しばらく動けず担架で運び出され、救急車で都内の病院に搬送。病院では異常なしと診断 され、リハーサルの最後には会場に戻った。主催者側は「本番ではより安全性を考慮したい」とし、13日と14日に同ドームで開催される本番では、演出の一 部を見直す可能性を示唆した。
「太陽の船」にフリースタイルモトクロスのライダーが何人か出演する、というのは
ダーヌポの記事で読んでいた。
エキサイトニュースには、スポニチからの転載のようだけど、結構大きな扱いだなぁという印象。
前は二輪レースって怖くて見られなかったけど、こういう仕事始めてからは普通に見られるようになってきた。
それでもレースのスタート直後はハラハラするけど…。
いろいろな人からたくさんのことを教えてもらううちに、レベルの高い人程、
怪我をしない転び方ができるとか、安全対策とかわかってきたし。
(関係ないけど、ネットを見ているとたまに「ライダーは命削ってレースしてる」というような書き込みを見かける。
んー、そうかな?リスクがあることは充分承知しているけど、だからこそちゃんと対策考えたり、スキルを磨いたりしてはいるが、命をかけている、という感覚を持って走っているプロライダーってどれだけいるんだろう…。
身近な人々を見ていると「命がけ」とは違うような気がする)
だんだん感覚が麻痺しているのか、FMXとかで「着地に失敗し、転倒」って大したことないように感じてしまう。
そういうのを散々経験してないと、バックフリップとかできないだろーとも思うし。
ただ、一方で普通の感覚で言えば、「着地に失敗し、転倒」は「事故」として扱われるだろうし、
記事を読んだ人はシリアスなシーンをイメージするのだろうとも思っている。
今年の秋には、三宅島で公道レースが開催されるそうな。
開催自体は反対ではないし、都がバックアップするバイクレースがきっかけで、
もう少し日本で二輪レースが認知されるようになればいいなぁと思う。
思うが、今年ってのはには正直不安を感じている。
まだ詳しいレギュレーションも決まっていない状況なのに、11ヶ月で充分な準備ができるのだろうか?
公道レースには三宅島復興という目的がある。
そのためには、継続的な開催が必要だろうと思う。
だからこそ、1回目は絶対に失敗ができないと思う。
死亡事故なんて論外だけど、けが人も転倒者すらださない、くらいの気持ちが
主催者にも参加者にも求められると思っている。
レースではよく見られるような、再スタート可能なスリップダウンでも
「転倒事故」と表現することは可能なのだから。
高速道路でのタンデムが解禁になった後、「二人乗りでの事故」数が記事になっていた。
そこには、タンデム故の事故なのか、ライダーが一人でも起きた事故なのか、
なんてことは書かれない。事故は事故として記載される。
伝統あるマン島TTでだって事故は起きてる、なんてことは通用しないと思う。
12月末に発表された東京都のリリースを見ると、参加ライダーを選別したいっぽい。
どうやって?
MFJライセンス区分、とか言わないで欲しいなぁ。
まぁ、何はともあれ、無事成功して欲しいと願っている。
三宅島とは関係ないが、先日、鈴鹿最終戦での中上選手のアクシデント映像を見た。
強烈なインパクトのある映像だったけど………。
んーーーー。
いろいろ考えてしまう。
FMXのライダーさん達は命がけとは言わないけれど、体張ってるっていう印象はありますね。
多少怪我していても、本番にはそれと見せずに(プロテクターもあまりしないで)派手なパフォーマンスで観客を楽しませてくれる。
見た目の奔放さとは裏腹なプロ意識を感じずにはいられません。
でもまぁ、バイクに限らず、乗り物に乗るのって必ずリスクが発生するのですよね。
そもそも「車両の運転=危険行為」と言っていいと思うのです。
(お酒飲んだり、携帯で話をするのが危険なのではないのですよ)
だからそのリスクを管理する為に「技術を磨く」「ライセンスを取得する」「経験を積む」「ルールを作り・守る」「ヘルメットやシートベルト等の安全装備を着用する」等々が必要になるのではないかな?
言い換えれば「自分は危ない事をしているのだ、だからキチンとするのだ」という積極的な意志、気持の上では足し算する意識が根っこに無いといけないと思うのです。
しかし世間では「控えめに」とか引き算するような言い回しが多いのが現実です....。
そんなんじゃ、モータースポーツを肯定的には見てもらえませんよね。
それだけに公道レースは安全面でも興行面でも成功してほしいところであります。
すみません、長くなってしまいました。
投稿情報: screwhead | 2007/01/15 01:09
遅くなりましたが…
車の免許をとってすぐに、友人に
「交通社会にデビューだね」ということと
「一歩間違えば殺人者になる可能性が常にあることになるね」というコトを言われました。
他の人からも、
「常に自分が運転していることをイメージして」とか
「出かける時、事前にどの道を通るのかイメージするのが大事」とか、
様々なアドバイスをもらいました。
仕事が仕事だけに、そういうアドバイスをくれる人に恵まれたと思っているし、早い段階でこういうことを教えてもらってよかったと思ってます。
「車輌の運転=危険行為」という意識は大事だと私も思います。
それなりの時間、こういう仕事に携わってきて思うのは、
バイクの面白さを知っている人程、装具へのこだわりを持つのかなぁと思ったりします。
バイクの面白さを知っている人は、バイクが持っているリスクを理解していると言うか…。思いっきり楽しむために、安全対策をしっかりとるような気がします。
公道レース、オフィシャルサイトもいよいよ立ち上がりましたね。
投稿情報: heikuro | 2007/01/31 00:06
殺人者になる可能性って凄い怖い表現ですね。
とは言え、常に凶器に等しい物を人前で振り回している、という意識は大事だと思います。
例えば料理人が(厨房などで)抜き身の包丁を持ったまま他の人とぶつかりそうな間合いですれ違ったりする事はないであろうと思うのに、歩行者の傍をスレスレで通過する車(バイク・自転車含む)を見かけるのは珍しくなかったりしますものね。
ただその一方で、良い料理を作る為には「よく切れる包丁」とか「素早い包丁さばき」も必要な事ですから、単に萎縮してしまうだけでは、無意味になってしまいます。
「安全面の確保」と「道具で得られる成果」という相反する要素を両立できて初めて意味を成す、つまりは「きちんと道具を使う」ことになるのではないかなぁ、と考えたりします。
わきまえるところはしっかりわきまえて、出すところはキチンと出す!と言いますか...。
すみません、また長くなってしまいました。
投稿情報: screwhead | 2007/02/02 23:55